2013年2月21日木曜日

石油もアルミも焦点じゃない。「グロス・ドイッチュラント2」に見る,阿部隆史的第二次世界大戦_3

? 阿部氏:  いえいえ,ポイントはそこではありません。88mm対空砲1門につき,8tハーフトラック1台が必要になるからです。 :  そんなにハイパワーな牽引車両が必要だったんですか。それがセットで生産されていると。 阿部氏:  そう。だからあんなに高価なんです。例えば今回,37mm対空砲を「小型対空砲」とカテゴライズして登場させています。あれの重さはどのくらいだったと思いますか? 1.7tあるんですよ。 :  そんなに重かったんですか! 阿部氏:  1.7tというのは,ヴェスペなどが積んでいる100mm榴弾砲と同クラスの重さです。100mm榴弾砲が1.5tですから。そして,大型対空砲である88mmは6.8t。8tハーフトラックでないと牽けません。  普通の大砲の場合,150mm榴弾砲でも3.6t。対空砲というのはすごく重いんですよ。だから普通なら重砲を運ぶような8tハーフトラックが必要になるんです。 :  な,なるほど。それを一緒に生産しているから,あんなに高価なんですね。 阿部氏:  そう。そしてその高価な対空砲を,モスキートか何かがちょろっとやってきて吹き飛ばされた日には,ugg アグ,泣くに泣けません。それに比べたら,戦闘機のほうがずっと安いわけです。 :  え,ええと,なんだかそれも意外な気がします。戦闘機より対空砲のほうが高い……。 阿部氏:  ええ,断然高いのです。単体の兵器として考えると,対空砲が一番高い。次に高いのが戦車です。ドイツで最も多く生産されたのはIV号戦車ですが,アグ,何両くらい作られたと思いますか? わずか8529両です。V号パンターで約6000両。  それに対してMe109は約4万機です。つまり当時の戦車というのは,当時の飛行機と比べて,ずっと高価なんですよ。戦車には鉄を30tくらい使います。それに対して飛行機ではせいぜい2tです。 戦車の生産画面と,航空機の開発画面。資材も工数もドカ食いする戦車については,シャーシをほかの型に流用できるよう,シャーシと上部構造物の生産過程が分かれている :  現代戦闘機の納入価格は,十儍覅g位だといわれますね。それに対して戦車はせいぜいひとケタ儍窑扦埂¥膜い膜い饯伪趣强激à皮筏蓼Δ韦扦工蓼盲郡`うわけですね。 阿部氏:  意外なことにこの当時では,戦車のほうが圧倒的に高い。とくに単発戦闘機と比べれば。で,その戦車より高い対空砲と安い戦闘機,どちらをどう使うかという話です
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